森の中に響いていたのは私たちのターザンのような叫び声でした。

昭和40年代の初め頃でした。ちょっとした流行となった子供の遊びにターザンごっこがありました。何と原始的だと思われるかもしれませんが、私たちがやったのは普通のロープなどを使ったものではありませんでした。わざわざ裏山に行って大きな木を探して、それに絡みついた太くて丈夫な「つる」を見つけるのです。小刀やのこぎりを使ってそのつるを切るのです。その時よく見極めないとケガにつながります。切れてしまっては大変です。皆で見極めたつるを切り、大きな木に巻き付いたものをぐるぐるほどいていくのです。手首ほどの太さのものをよく使ったものです。大仕事でした。太い木の幹からうまくつるをほどいたら、いざ、ターザンごっこの始まりです。落ち葉を踏みしめながら、坂になっているところを選んで皆でつるを引っ張って行き、小高い場所に付いたらいざスタートです。一人ずつ切ってきたつるにしがみつき、勢いをつけて飛び立つのです。ある友達はターザンよろしく「ア、アアー」と、ある友人は「ヤッホー」と叫びながら葉っぱの音を立てながら宙をブランコのように移動するのです。この時は葉っぱの音は頭上からするのです。楽しい遊びでした。森には私たちの叫び声がこだましていました。ミュゼ vio 効果